keiichiroyamazaki
- 2021年8月28日
みえざるもの
お盆休みに「もののけ姫」をやっていたから、久しぶりに観た。まともに観たジブリの映画はこれが最後で、以後のものはよく知らない。たしか宮崎駿氏が最初に「これで最後。やめる」と言った作品だったような気がしたがどうだったか。以後、ほとんど一つ作るごとに毎回「やめる」と聞いたように思...
keiichiroyamazaki
- 2021年8月19日
あき
雨のお盆が過ぎて暑い日が戻ってきたけれど、どこか違う。これまで過ごしてきた夏の激しさがわずかに薄れ、夜にはこれから訪れる秋の気配がほんのり感じられた。安堵はもちろん、同時に名残惜しさも相まって、複雑な心模様だった。 昔のひとはさかんに「秋」と「飽き」を掛けて和歌に織り込んで...
keiichiroyamazaki
- 2021年7月23日
雲の輪を見上げて
先日、いつもの通り屋上でお昼を過ごしていたら、戦闘機の編隊が雲の筋を引きながら真上を飛んでゆき、遠くで五つの輪を描くのが見えた。 開催できるのか、してよいのか、するならどのようにして、一般人にとってはどうにも中途半端な気持ちのままなし崩しに始まるオリンピック。参加しない、で...
keiichiroyamazaki
- 2021年7月10日
世代
昨夜、スワローズの内川選手がサヨナラ打を放った。チーム状況に恵まれなかった横浜時代、常勝のソフトバンク時代、いつも憎らしいくらい打ちに打っていたが、屈辱の昨シーズン、今季に入ってからは濃厚接触者となり離脱を余儀なくされ、復帰戦でいきなりひどく荒れた藤浪選手が相手でチャンスで...
keiichiroyamazaki
- 2021年7月5日
抽象
言葉の意味が世間の認識とかけ離れていることは珍しくない。たとえば、抽象的であると言う。具体性を欠き捉えどころがない、はっきりせずよくわからないというような意味で用いられるが、注意を要する。抽象を辞書で引くと、対象からある側面を抜き出し、他を捨てる、といったような意味が書いて...
keiichiroyamazaki
- 2021年6月28日
休日
アイスコーヒーを飲む習慣がないから、夏はあまりカフェには行かない。朝から楽器を吹いて、読書をして、考えごとをして過ごす。昼、ギャラリーの下見に行ったら、名前は変だがとても良い。これからは展示の規模をもっと小さくして、無理のない範囲でコンスタントにギャラリーを転々としていこう...
keiichiroyamazaki
- 2021年6月25日
Donde Estas
仕事中に流れるラジオからなんとなくJoni Mitchellを聴いていて、ふいにある人の歌声を思い出し、CDを引っ張り出してみる。 夜、めずらしくTVをつけぼんやりと「世界の車窓から」を観ていた。ヨーロッパの、どこだったろう、広がる森を見下ろす高台を近未来的な特急列車の走る...
keiichiroyamazaki
- 2021年6月11日
いつか
気持ちのいい季節になった。 昼休みはたいてい屋上給水タンク横にいる。エアコンが苦手だから太陽光を蓄えておきたいし、風にも当たりたい。誰にも邪魔されず静かに食事をして、音楽を聴いたり、読書して過ごす。お尻の下から水道も出ているから一歩も動かずに歯磨きだってできる。職場でもっと...