keiichiroyamazaki
12月3日
睡蓮を聴く
ひどく疲れて、ひとときの癒しを求めて暗い階段を降り、開け放してあるドアから中を一瞥する。知っているのとは違う人物が立ち働いているのが見える。このわずかな瞬間に去来する思考と感情は他の場所でなかなか体験できるものではない。...
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11月19日
個展が無事終了しました
個展「内なる印象」にお越しいただいた皆様ありがとうございました。 毎度のことですが作品の選定や仕上げは春の時点でほとんど終わっており、作品たちが自分の感覚に十分馴染んでから見ていただくため付き合う期間が長くなるので、個展が終了したときにはほんのりと寂しさを覚えるものです。今...
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11月12日
ライブから個展へ
日曜日のライブにお越しいただいた皆様、カフェ・ジョアンの皆様、共演のお二人も、お忙しい中ほんとうにありがとうございました。 今年はライブ開催前から当日ぎりぎりに至るまであらゆるところでトラブルが続き、なんだかふわふわと夢心地のまま終わってしまったような、そんな感じがあります...
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10月30日
小休止
スープストックで軽めの夕食をして、個展のワインを物色して、本屋やレコード屋を回って、ソファでコーヒーを飲みながらひと息ついている。全身に纏わりついていた淀んだものがふっと解けていくのを感じて、こんなふつうの夜を久しく過ごしてこなかったことに気がついた。 ...
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10月12日
はざまの季節
この季節は着るものに困る。ニットを着るには早いし、半袖では心許ない。それなら長袖かと言えばそれも中途半端で、昼間はまだまだ暑かったりもする。毎年困るのだけど、この期間はとても短いからなんとなくごまかしてしまって、きっとまた来年困るのだろう。進歩がない。...
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9月19日
不明瞭
このところ働き詰めで身体のキレもいまひとつ優れない。夜の気温はいくらか下がったものの、それでも纏わりつくような暑さはまだまだしつこいもので、沿線火災とのことで電車が止まっていたけれど、仕事前に何キロも歩く気にはならなかった。 ...
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8月19日
残香
ありがたいことに今年も個展プレイベントのジャズライブを11月10日に開催することになった。昨年演奏をしてからはなかなか音楽をやる暇がなかったけれど、お尻に火がつけばそう言ってもいられない。まず心身の不一致をどうにかしなければならないから、無理矢理にでもセッションをして叩き直...
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8月5日
ばななを齧る
毎日通う道の途中に当たり前のようにブックオフがあったのは、なくなってしまった今思えばとてもありがたいことで、だから出先で見かけると嬉しくてつい寄り道してしまう。背表紙の文字を眺めながらその日の電車の時間のお供を物色して、『スナックちどり』のタイトルに惹かれて、手に取った。...