keiichiroyamazaki
- 2021年5月31日
疑問
作るものが何であれ、真髄、本質、といったものは人間の都合の外側にあるのだと思っている。人為を超えたところにある大きなものへの憧れ、それに近づこうとする意志、それが神様のようなものを想定させてきたのだろうし、美しいということはそうした存在との繋がりの在り方を測る指標のようなも...
keiichiroyamazaki
- 2021年5月19日
管弦
クラシックを聴いたことのない彼氏と一緒にオーケストラのコンサートに行くならどんな演目を選んだらよいか。そんな話題があったので、めずらしくオーケストラをよく聴いている。普段は器楽の独奏や室内楽が多いのだけど、通勤の電車の中で豪華なオーケストラを聴くのもなかなか気分がいい。もと...
keiichiroyamazaki
- 2021年5月8日
五月
イメージが形を成してくる予感に心がほんのり華やぐ五月に、かつての友が新たに踏み出す一歩を知る。 自分は自分の道を、彼らは彼らの道を。再び会うことはなくても、交わることはなくても、感謝し祝福したい。 朝晩の肌寒さが和らいで、軽やかな季節がやってくるのを感じている。
keiichiroyamazaki
- 2021年4月28日
写真ぎらい
写真、カメラが好きかと言われれば全くそんなことはなく、むしろ嫌いと言ってよい。鉄道撮影のトラブルで中学生が大怪我を負う事件が起きたが、不法行為に及ばずとも加害者と似たような精神構造はスマートフォンと共に誰しも持って歩いているもので、写真を撮る行為にはそれを増幅する一面がある...
keiichiroyamazaki
- 2021年4月21日
家路
ロジェ・ボナフェという方の絵を観た。鮮やかなのに奥床しい色彩、平面的であることと遠近感、理知的な抽象化と素朴さ、相反する特性が見事に両立していて、視点の導き方が淀みなく心地よい素晴らしい作品だった。街の小さなギャラリーで、柔和な笑顔のオーナーさんと。夜の特務でとても疲れたけ...
keiichiroyamazaki
- 2021年4月4日
ふらり
たまたま通りかかった町のギャラリーで、書の展示を見た。おそらくは地域の、同じ先生の下で学ぶ生徒さんの発表会のような、そんな企画なのだと思うけれど、穏やかに晴れた春の陽気に誘われて、なんとなくとても見てみたくなってしまい、足を止めた。...
keiichiroyamazaki
- 2021年3月31日
野球
さほど熱心ではないが、野球が好きだ。男子たるもの変化球が曲がるだけで心が躍るし、いっぱいいっぱいのアウトローが決まるところ、弾道の個性、ひとつひとつの動作が磨き上げられ、攻撃と守備とで統一された所作の美しさがあるところ。ボールの適度な曲がりにくさ、塁間やマウンドの距離感とい...
keiichiroyamazaki
- 2021年3月26日
空を見ながら
思いがけず休日。すっきりと雲ひとつなく、コーヒーも美味しい。 多様性の時代と言えば聞こえはいいが、人は民族性の壁を超えられるか、そんな分の悪い挑戦を強いられているのが現代であると思っている。たかだか個人の美意識の偏りが年月によってじっくり磨き熟成されてきた様式と渡り合えるは...